こんにちはライターの高木です。今回は作りおきをする前に確認しておきたい3つのルールについて説明します。作りおきは忙しい人がスキマ時間を使って手料理を作るために便利な手段です。しかし、料理を長時間保存することによる食中毒リスクを理解しなければなりません。通常の調理よりも食中毒の予防を行い、安全な作り置きを行いましょう。
作り置きは食中毒のリスクが高くなる
食中毒は食中毒の予防の三原則である食材に食中毒細菌を「付けない」「増やさない」「やっつける」のいずれかが守れていないことで発生のリスクが高まります。
食中毒の予防の三原則の詳しい解説はこちら↓
作り置きは食中毒の予防の「増やさない」の対策の一つである調理後、早めに食べることをしないため、料理に細菌が付いていると数日後には腐敗が進んでしまいます。食材に食中毒細菌を付けない、やっつけるを徹底しなければ作りおきした料理の保存性は損なわれてしまいます。
次に作りおきした料理を保存性を高めるための3つのルールを説明します。
ルール① 新鮮な食材を選ぶ
作りおきに使う食材は新鮮な食材を使いましょう。生鮮食品は新鮮なうちに加熱調理をすることで食材に付いている細菌が殺菌され、保存性が高まります。賞味期限切れ間近の割引商品は魅力的ですが、作りおきに使用する食材には向いていないので調理した日に食べましょう。
ルール② 保存容器は消毒してから使う
作りおき料理を入れておく容器はあらかじめ消毒をしておいた方がいいでしょう、きれいに洗っても空気中に漂うカビが容器に付着してたりします。調理後、冷蔵し翌日に食べるくらいなら問題ないかもしれませんが、(保存の仕方によりますが…)数日も経つとたとえ冷蔵庫に入れていても、食中毒は起こらなくても風味が損なうことがあります。
代表的な消毒方法を二つ紹介します。
煮沸消毒
布を敷いた大きな鍋に水と消毒する容器を入れ加熱する方法です。耐熱の容器でないとこの方法は使えませんが容器の隅々まで殺菌できるため効果は高いです。ガラス容器は耐熱性のものでも急激な温度変化には弱いため水の状態から入れましょう。沸騰状態で15分以上加熱することで主な食中毒細菌を症状が現れる水準以下まで殺菌することができます。煮沸消毒をする前に必ず容器の耐熱温度を確認しましょう。沸騰した水は100℃ですので100℃以下の容器は煮沸消毒できません。
表1 煮沸消毒
注意1 沸騰した時、容器を抑えると水が吹きこぼれて火傷する危険があるため、容器を抑えるときは注意しましょう。
注意2 容器を取り出すときは容器に溜まった水をよく切ってから取り出し、熱湯が跳ねないように取り出しましょう。
アルコール消毒
煮沸消毒よりも簡単で手短に消毒できます。容器に水分がついているとアルコールが薄まり殺菌効果が下がるため、ふき取りましょう。容器にアルコールを塗布する場合は乾燥した清潔な布巾または、ペーパータオルをつかいましょう。注意すべき点としては、ステンレス製以外の金属のモノはアルコールと反応して腐食するため消毒する場合は煮沸消毒を選択しましょう。
個人的にはアルコール消毒がおすすめです。アルコール消毒のほうが手軽にできますし、煮沸消毒は時間がかかる上に大きな鍋がないと容器が一度に複数個入れることができません。また、火傷の危険もあります。
ルール③ 作った料理は放冷してから冷蔵・冷凍庫へ
料理を熱い状態で容器のふたをすると、時間が経つと蒸気がふたの裏に水滴となり、おかずが痛む原因となります。また、熱いままで冷蔵庫に入れると、冷蔵庫内の温度が上がり、他の食材が痛む原因になるため、常温になるまで放冷したあと、冷蔵・冷凍庫に保存しましょう。
多くの食中毒細菌は20~40℃で増殖しやすいため、放冷をするとき、この温度帯をすばやく抜ける必要があります。なので料理を容器に小分けし、表面積を増やすことで放冷速度を上げたり、少し手間になってしまいますが流水や氷水で容器や鍋を放冷するとよいでしょう。
作りおきの保存期間の目安
科学的根拠もなく、使用する器具の衛生状態にもよるため、はっきりと安全な期間を設けることはできませんが、私は冷蔵保存の場合は2~3日の間にしています。それ以上保存する場合は冷凍庫に保存しています。作る料理によって日持ちしないものもありますのであくまで参考程度でおねがいします。
まとめ
今回は今回は作りおきをする前に確認しておきたい3つのルールについて説明しました。
ルール① 新鮮な食材を選ぶ
ルール② 保存容器は消毒してから使う
ルール③ 作った料理は放冷してから冷蔵・冷凍庫へ
3つのルールは実践するには手間かもしれませんが、衛生的に調理することは食中毒のリスクを低減させるだけでなく、おいしさを持続させることにも繋がるため、たのしい食生活をおくるためにも実践してみてください。
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