えだまめ

えだまめは大豆が完熟する前に収穫されたものです。
日本では枝豆専用の品種があり緑色で甘味があり青臭さが少ないのが特徴です。

この食材のポイント
・えだまめの旬の時期は7月~9月頃である
通年で出回っている冷凍品は外国産のものが多い。
詳しくは→1.生産方法と旬の時期 えだまめはこのようにしてできる
・えだまめは大豆よりも甘味があり歯ごたえのある食感が特徴
詳しくは→2.えだまめの特徴 風味や食感について
・えだまめはたんぱく質、食物繊維、各種ビタミン類、ミネラル類がバランスよく含まれている
鉄、ビタミンB1、葉酸などが含まれている。
詳しくは→3.えだまめの栄養評価
・えだまめは塩ゆでにして食べるのがおすすめ
4%の塩水で沸騰後5分ほどゆでることでおいしく仕上がる。
食材の選び方や調理方法は→4.えだまめの選び方、調理方法、保存方法
えだまめの栽培から収穫までの流れの例【1

1.生産方法と旬の時期 えだまめはこのようにしてできる

えだまめはえだまめ専用の品種を使い、8割程度成熟した、緑色の状態で収穫されます。
えだまめの旬の時期は7~9月で国産の収穫時期になります。
通年で流通している冷凍えだまめは外国産でタイ、中国産のものが多いです。

えだまめには栽培期間の異なる早生種(わせしゅ)や晩生種(おくてしゅ)などがあります。
早生種は収量は少ないかわりに短期間で収穫が可能となる品種で晩生種は収穫までに時間がかかりますが収量が多い品種です。
2つの品種の中間の性質をもつ中生種という品種もあります。
品種の違いと植え付け時期をずらすことで7月~9月の間で安定的に供給できるように生産されます。

えだまめの栽培は寒い時期に種を撒かない場合は苗を作らずに畑に直接種をまいて収穫する場合が多いです。
種を撒いてから70日~90日で収穫が可能になります。
えだまめは窒素固定菌と共生する植物です。
窒素固定菌とは空気中の窒素をアンミニアに変換する細菌で根にこぶ状の器官を作り、窒素源の一部を植物に供給します。
えだまめは窒素栄養源の多くをこの菌から得ているため少ない肥料でも成長することができます。

2.えだまめの特徴 風味や食感について

えだまめは甘味があり、青臭さが少なく大豆よりも歯ごたえがあるのが特徴です。
未成熟な大豆を食べるというものはアジア圏ならではの食べ方でしたが、現在はヨーロッパや北米でも食べられています。
大豆とえだまめで品種が分けられたのは江戸時代中期頃といわれています。

3.えだまめの栄養評価

えだまめは日本食品成分表で生やゆで、冷凍など様々な調理方法で100gあたりの成分値が記載されています【2】。
日本食品成分表でえだまめは豆類ではなく野菜類として記載されています。
今回は生と冷凍でのえだまめの成分値をピックアップしました。

スマホ版は横スクロールで表全体を確認できます。
豊富に含まれている栄養素は濃い色、一定量含まれている栄養素は薄い色で強調表示しています。

    脂質炭水化物
食材名エネルギー    
kcal
水分       
g
たんぱく質    
g
脂質       
g
飽和脂肪酸    
g
n-3系不飽和脂肪酸
g
n-6系不飽和脂肪酸
g
コレステロール  
mg
炭水化物     
g
食物繊維     
g
えだまめ
12571.711.76.20.840.522.25(0)8.85.0
えだまめ
冷凍
14367.113.07.60.950.502.85(0)10.67.3
・(0)は未測定であるが、文献等により含まれていないと推定されるもの
・Trは未測定であるが、文献等により微量に含まれていると推定されるもの

 無機質
食材名ナトリウム    
mg
カリウム     
mg
カルシウム    
mg
マグネシウム   
mg
リン       
mg
鉄        
mg
亜鉛       
mg
銅        
mg
マンガン     
mg
ヨウ素      
μg
えだまめ
159058621702.71.40.410.710
えだまめ
冷凍
565076761902.51.40.421.122
 ビタミン
食材名ビタミン 
A
 
μg
ビタミン 
D
 
μg
ビタミン 
E
 
mg
ビタミン 
K
 
μg
ビタミン 
B1
 
mg
ビタミン 
B2
 
mg
ビタミン 
B6
 
mg
ビタミン 
B12
 
μg
葉酸   

 
μg
ビタミン 
C
 
mg
えだまめ
22(0)0.8300.310.150.15(0)32027
えだまめ
冷凍
15(0)1.2280.280.130.14(0)31027
ビタミンA :レチノール活性当量の値を記載
ビタミンE :α-トコフェロールの値を記載

えだまめは「畑の肉」と呼ばれる大豆と同様にたんぱく質を含みます。
食物繊維や各種ビタミン類、ミネラル類もバランスよく含まれているため積極的にとっていきたい食材です。
野菜類ではめずらしくビタミンB1や鉄なども含まれています。
葉酸も豊富に含まれているため妊娠初期の女性や成長期の子供におすすめの食材です。

4.えだまめの選び方、調理方法、保存方法

えだまめの選び方

えだまめは枝付きのものが保存性が高くおすすめです。
良質なものは実がふっくらしており食べる部分が多くなります。
鮮度の指標として房のまわりに生えている細かなうぶ毛がしっかりと生えているかをみるといいでしょう。

えだまめの調理方法

えだまめは塩ゆでが一番定番の食べ方です。
房の先端を切り取り味をしみやすくした段階で3%の塩水でゆでるとおいしく作ることができます。
えだまめを入れるタイミングは沸騰した状態で弱火で5分ほどが目安です。
事前に半量の塩をえだまめに揉みこんでおくえだまめを色鮮やかなままゆでることができます。

ゆでた豆はご飯と混ぜてえだまめご飯にしても美味しいです。

関連レシピ

編集中

えだまめの保存方法

えだまめは冷蔵保存がおすすめです。
未成熟な大豆を収穫しているため水分量が多く鮮度は低下しやすいので早めに食べるのがおすすめです。
適切に保存した場合の保存目安は1週間になります*1。

冷凍で保存した場合は塩ゆでした状態で冷凍保存するのがおすすめです。
塩ゆでしておくと解凍後そのまま食べることができます。
適切に保存した場合の保存目安は1ヶ月になります。

*1 紹介する保存方法の保存期間はあくまでも目安です。
食材の状態、保存環境によって保存期間は変化します。
使用する際はカビの有無や乾燥状態、冷凍の場合は冷凍焼けしていないかなど食材の状態を見たうえで使用するか各自で判断してください。

参考文献 下線ありのものはクリックで参考先に飛ぶことができます。

【1】秋田県野菜栽培技術指針:農林水産省 PP161-163

【2】日本食品成分表 2023八訂 

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高木駿介

 

管理栄養士
趣味:料理、映画鑑賞(SFやヒーローもの)
食品会社の社会人1年目で休日ではサイト運営と食品テクノロジーについて調べています。

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